性について子どもにどう伝えるのか、素朴な疑問にどう答えるのか、悩ましいテーマですよね。
本書は「おとこのこのからだとおんなのこのからだ」の違いの説明から、「あかちゃんはどこからくるの?」「まもろう! こころとからだ」と続き、後半は “防犯”の観点から、“世の中には悪いことをしようと狙う人もいること”を、絵本を通じて伝える本です。
本書は「あなたが誰かに悪いことをされそうになっても、あなたはぜんぜん悪くないよ」とストレートに伝えます。
性の大切さや、心を守る大切さについて、本書を一緒に読むことで、親子で話し合う一歩が踏み出せるかもしれません。
個人的には、絵本で犯罪や防犯について説明することは難しく、イラストなどでこわい思いをしないよう、読み手の大人が子どもをフォローすることが、非常に大切ではないかと思います。
「嫌な気持ちだったら逃げるんだよ」「守ってくれる大人に助けてもらうんだよ」と大人から子どもへ、真摯に伝えるきっかけになったらいいですね。
幼くても体に興味を持つのは自然なこと。
大事なのは、何かあったとき言葉にできる環境づくりかもしれません。
「性」や「防犯」について話したいとき、大人がまず手にとってみてはいかがでしょうか。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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