表紙には、青い空を背にした、ツヤツヤのカブトムシ。
王様のようなたたずまいは、貫禄たっぷり!
昆虫好きな子なら間違いなく胸が沸き立つかっこよさです。
今すぐにでも虫捕りに行きたくなってしまうかも…!?
雑木林で見られるいろいろな昆虫たちが、夏の1日を舞台に描かれる絵図鑑です。
ページの中にいる虫たちを、探してみましょう。
カブトムシをはじめ、クワガタ、カナブン、タマムシや、カマキリにバッタ、チョウやスズメバチも!
ページいっぱいに躍動する虫たちは迫力満点。手に取れそうなほどのリアルさで迫ります。
フォーカスされた昆虫には、解説がついています。
解説の欄に描かれた虫のイラストには、思わずふふっと笑ってしまう表情の「顔」が。
あれ? この顔、見覚えあるぞ、という昆虫ファンの方、いらっしゃるのでは?
そうなんです。作者は、じゅえき太郎さん。昆虫イラストとマンガがTwitter「ゆるふわ昆虫図鑑」(@64zukan)で大人気のイラストレーターさんです。
昆虫展で、四コママンガや絵の展示を見たという親子もいるかもしれません。
この絵本は、そんな昆虫愛あふれるじゅえき太郎さんの初めての絵本デビュー作。そして、ゆるふわ感なしの本格絵本図鑑なんです。
ページをめくるたび、本当に虫捕りをしているようなワクワクが味わえるのは、昆虫が飛んでいたり、木や草にとまっていたり、自然の中のそのままにいろんな動きが描かれているから。
この絵本の監修者である須田健司さんが、この絵本のために実際の動いている姿の昆虫標本を作り、じゅえき太郎さんは、それをモチーフにして絵を描かれたのだそうです。(KADOKAWA文芸WEBマガジン「カドブン」【じゅえき太郎・須田研司『すごい虫ずかん』刊行記念インタビュー】より)
図鑑の正確さと、絵ならではの迫力、ライブ感が同時に味わえる一冊。
思う存分ページを眺めて、昆虫たちを見つけたり、細部までじっくり観察してみてくださいね。
自由研究の助けにもなってくれる絵本です。
(絵本ナビ編集部)
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