幼い子どもの心をくすぐる新井洋行さんの「あけてびっくり しかけえほん」シリーズ。
『いっせーの ばあ』『ふたをぱかっ』『べろべろばあ』につづき、第4弾は、ぱたぱたと横に開いていく、しかけ絵本です。
にこにこ笑顔のクレヨンたちが「ぐりぐりおえかき はじめるよ〜」。
まずは、緑のクレヨンが「しゅっ しゅっ しゅっ」
黄色いクレヨン「ぐり ぐり ぐり」
さあ、何を描いているんでしょう?
まずぱたんと1回横に開くと、緑の葉っぱの上に、黄色いちょうちょがひらひら。
そのページにあたらしく赤いクレヨンが加わって、今度は「ぐにゃ ぐにゃ ぐにゃ〜」。
緑、黄、赤、3色で……さらにもう1回横に広げると……。
赤い花いっぱいのお花畑!
こんなふうに、2色仲良く描いているところに、ぱたんと1回広げると1色加わり、さらにもう1回横長に広げると、3色の素敵な絵があらわれるというわけなんです!
しかも、ぱたぱたと右方向に広げるほどに、横長に絵がつながっていくので、次に何が出てくるんだろう!?とわくわく感でいっぱいになるんですよ。
ライオンに恐竜、くじら電車も登場!
最後にはクレヨンが14色になります。
いったいどんなふうに絵がつながり、広がっていくのか、一緒に読む大人にも驚きがある1冊です。
めくりしかけのある絵本は、子どもにとって「いないいないばあ」遊びができるのがいいところ。
幼い子は「いないいないばあ」遊びを繰り返すことで、脳のワーキングメモリーと呼ばれる記憶力を鍛えられ、考える力が育まれるのだそうです。
ページもほどよく丈夫で、子どもが1人でもめくりやすい。
「びゅーん びゅん」「ぐいーん」「ざざー」とオノマトペも楽しく、親子のひとときにぴったりのしかけ絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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