ぼうしをかぶって、軍手をはめて、水筒かけて、スコップ持って。
これで準備は万端!
まきおくんが出かけるのは…「じゃがいもほり」です。
みんなで畑の中を一列に並んで、自分の目の前の土の中を掘り始めます。
あちこちで「あったー。」「とれたー。」の声が聞こえても、まきおくんはなかなか見つけられません。
掘っても掘っても、「ないなあ。」
まきおくんは、軍手を取って、スコップも置いて、素手でもぐらと同じくらいのはやさでぐんぐん堀りすすめます。
すると、とうとう大きな大きなじゃがいもが!!
隣のてっぺいくんとケンカしたり、二人して土まみれでじゃがいもみたいになってみたり。
大騒ぎしながら、たくさん掘ったじゃがいもを持って帰ります。
「おかあさん、このじゃがいもでなんかつくってー。」
ここからは、おかあさんとまきおくんと妹のことこちゃんの三人のコロッケ作りが始まります。じゃがいもを洗って、ゆでて、いためた玉ねぎとお肉をまぜて、かたちを作って…。せっかく一生懸命掘り出してきたまきおくんのじゃがいも。しっかりお手伝いをしながら、さくさくで、あつあつで、ほくほくのコロッケが完成しますよ!!
どろんこになりながら自分で掘り出して、お手伝いをしながら完成させた特製コロッケ。それがまきおくんにとって、どんなに美味しかったのか。幸せそうなまきおくんの表情を見れば、一目で伝わってきますね。
すっかり満足したまきおくんはいつのまにか、うとうと。長い一日、ごくろうさまでした。
食事の喜びと楽しさが伝わってくる、充実の1冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
続きを読む