全国から寄贈された樹を植えてつくられた人工の森。世界でも例のない、100年間続いてきた、広大な人工の森。それが明治神宮の森です。100年の間に、針葉樹から広葉樹へと、森は、そのすがたを変えていきました。東京のほかの場所では見られないような生きものも、この森では息づいています。人の手によって植えられましたが、そのあとは、木々が育ち、倒れ、自然に移り変わっていくのにまかせて、森は成長し、変化してきました。その成長と変化は、さらに何百年と続いていくでしょう。これは、そんな奇跡の森の物語を、精緻なタッチで描いた、奇跡のような絵本です。
印象的な題名に惹かれました。
明治神宮の森は、1920年11月1日に人工的に作られ、完成したそうです。
鎮座100周年の記念事業で行われた生き物全般にわたる科学調査に基づく作品です。
このエピソードは知らなかったので、興味深いです。
明治天皇の崩御に伴い、計画された鎮守の森。
その100年以上の未来を見据えて植樹計画がされたということが驚きです。
この作品では、3羽のヤマガラたちと、スダジイの木がナビゲート。
鳥目線のアングル、スダジイの昔語りがいい塩梅です。
もちろん、戦争の記憶も。
松岡達英さんの的確な絵もリアリティ抜群です。
人と自然が作り上げた大切な場所ということがよくわかりました。
小学生くらいから、この価値を実感してほしいです。 (レイラさん 50代・ママ )
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