ある朝、雨の音で、あかりちゃんが目を覚ますと……。
おうちの周りがジャングルになっていました!
リビングには、びしょびしょの動物たちがいっぱい。
オランウータンにヤマアラシ、エリマキキツネザル、メガネザル、ゾウ……。
みんな途方にくれたような顔。どうやら雨宿りにやって来たみたいです。
「濡れたままじゃ風邪を引いちゃう」と心配したあかりちゃんは、みんなを乾かして、くちゃくちゃになったライオンのたてがみも結んであげます。
動物たちと、仲良く遊んで、食べて。
ゾウの鼻につかまって、夜空を見て眠るまで。
ジャングルの中のあかりちゃんの家で過ごす一日は、最高に楽しい!
かわいいイラストや絵本、オリジナル雑貨などで人気のももろさんが描く、おうち冒険ファンタジー。
色とりどりの鳥、動物園で見たことのあるいろんなサルなど、登場するのは39種の生き物(「ヒト」のあかりちゃんを含めると40)。
植物も実在のものが描かれているそう。
見返しには、生き物がすべて名前付きで再登場。
「どこに でてきたか さがしてみてね!」ですって。
これは、探し絵で盛り上がること間違いなし!
よーく見ると、エリマキキツネザルと思ったものは「クロシロエリマキキツネザル」、テナガザルは「シロテナガザル」。
他にも「ミナミコアリクイ」や「ウサギコウモリ」「フルーツコウモリ」と種類の描き分けも豊富で、名称も具体的。
動物好きな子にはおすすめです。
「もし、家がジャングルの中にあったら……」
なんて、わくわくする空想体験は、子ども時代の宝物。
生き物みんなが友だちで、一緒に遊んで、一緒に食べて眠る。
みんながいるって、いいよね!
本書で動植物に興味を持ったら、図鑑と見比べるのも楽しそうですね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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