アストリッド・リンドグレーン賞受賞作家による感動作。オーストラリア児童図書賞受賞。カーネギー賞候補。部隊は第二次大戦中のチェコスロバキア。ナチスの侵攻で、チェコでもロマ族狩りがおこなわれていた。父や母、仲間とくらしていたアンドレイとトマス、赤ん坊のウィルマは、目の前で家族を殺される。「走りなさい!」という母の最後の声にしたがって、逃げ続ける幼い三人兄弟。たどりついたのは、爆撃で廃墟になった村のなかにぽつんと残っていた動物園だった。見捨てられ、死にゆく運命の兄弟と動物たちが見たものとは――。人間とは? 戦争とは? 涙をきんじえない、ずっしりと心につきささる珠玉の作。
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