つぶらな瞳にむらさきのスカーフがチャーミングなうさぎ、くりちゃん。
くりちゃんは、なんだかいつももじもじしている男の子です。
「くりちゃんなんか ほっといて あっちいこうぜ」
サッカーをしている男の子たちの仲間には、なかなか入れてもらえません。
どうやらくりちゃん、お花つみや絵本を読んでいる方が好きみたい。
おやおやこっちでは、大きなうさぎの女の子がひとりぼっちになっているようです。
怒りんぼうでちょっとらんぼうのみかりんは、みんなに怖がられて遊ぶ子がいなくなっちゃった。
そんな時、どこからかキラキラした音が聞こえてきて…。
くりちゃんの持つ不思議な楽器の音色に誘われてみかりんはくりちゃんに出会います。
二人は体の大きさも、性格も全然違うけど、だからこそお互いのよい所に気づくのです。
嬉しそうにおしゃべりをしている二人の姿は、お月様じゃなくたって、ずっと聞いていたくなりますよね。
そして、くりちゃんが弾く楽器はもっと大きな不思議な力を発揮するのです!
くりちゃんが心を込めて楽器を弾く表情。
みかりんの顔がおだやかになった瞬間。
ちょっと変わったお友だち同士が心を通わせる時間。
色々なポイントで読者の心をキュンキュンとさせてくれるこのお話を描いているのは、
「りぼん」「オフィスユー」などでお馴染みの漫画家はぎいわむつみさん。絵本デビュー作です!
とっても可愛くて、でもちょっと切なくて。
最後には幸せな気分になれるこの絵本。親子で一緒に楽しんでくださいね。
さがし絵クイズのおまけもついていますよ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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