1943年に出版されて以来、270以上の言語・方言に訳され、
世界中の人々に愛されてきた不朽の名作「星の王子さま」。
出版から72年たった今、「星の王子さま」のその後を描く物語が、
長編アニメーション映画となって登場しました。
本作は、映画の映像とストーリーを、
小さい子どもたちにも分かりやすくまとめ直した、おはなし絵本です。
働き者のお母さんと一緒に新しいお家へ引っ越してきた、9歳の女の子。
彼女の家の隣には、ちょっと変なおじいさんが住んでいました。
はじめは、おじいさんを警戒していた女の子でしたが、
次第にお母さんとの約束を忘れ、おじいさんが話してくれる
キツネやバオバブの木や一輪のバラ……、
「星の王子さま」の物語に惹かれていきました。
しかし、ある日、お母さんとの約束を破っていることがばれてしまい、
女の子はおじいさんと会うことを禁じられてしまいます。
今まで通りの日常に戻った女の子でしたが、
しばらくして、おじいさんが病院に運ばれたことを知り、
おじいさんの飛行機に乗って空へ飛び立ちます。
女の子が会いに行った人物とは……?
映画の美しい映像や、登場人物の魅力がふんだんに感じられるストーリーは、
映画を観ていなくても、十分楽しめる絵本になっています。
映画を観た子にとってこの絵本は、
いつまでの映画の感動を思い出せる大切な本になることでしょう。
(木村春子 絵本ナビライター)
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