そこは、使われなくなって100年がたった小学校。
「キーン コーン カーン コーン」
おや? 授業がはじまったようです。
いったいだれが勉強しているのでしょう?
人間の子ども? いえいえ、そこにいるのはなんと、“ほこり”のおばけ、ほこほこたち!
ほこほこふー先生が教える今日の授業は、フルーツゼリーの作り方。
かわいい女の子“ほこほこぴー”、とってもかしこい“ほこほこすー”、元気いっぱい“ほこほこごー”、食いしん坊な“ほこほこぶー”。
ほこほこの4人は力を合わせてゼリー作りの材料集め。
フルーツを集め、はちみつをとり、ゼラチンを作って……さてさて、ゼリーを入れる容器はどうしましょう?
自分の体をモップ代わりにしたり、体をちぎって小さな分身を作ったり、そんなこともできちゃうんです!
まあるい形のほこほこたちの、ほこりのおばけらしいへんてこな特徴がかわいい作品。
ところで、食べ物について描いた絵本って、強く記憶に残っていませんか?
おいしそうなパンであったり、フルーツであったり、ケーキであったり。
この絵本のなかでほこほこたちの作る、とてつもなく巨大なフルーツゼリーも夢いっぱい!
つやつやと輝いていて、きれいなフルーツもいっぱい入っていて、とってもおいしそう!
強烈に記憶に刻まれることまちがいなしです。
それから、「ちいさなみどころ」をひとつ……。
画面のすみでこっそり登場、ほこほこたちといっしょにゼリー作りを楽しんでいる、とある“1匹”のかわいいキャラクターにも注目してあげてください!
(堀井拓馬 小説家)
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