ある朝、おねえちゃんたちといっしょに、乳母車にのって海に出かけたあかちゃん。
たのしく砂浜であそんでいたのですが……
みんなが目をはなしたすきに、乳母車が海へ!
波に流され沖へ出たあかちゃんですが、乳母車の船にのっていたのは、あかちゃんだけではありませんでした。
スカーフがおしゃれなウサギさん。
赤い帽子の女の子。
それからちいさなパンダさん。
ミルクを飲ませて、毛布をかけて——
お人形たちが、あかちゃんのお世話に奮闘!
あかちゃんと3人のお人形の、大航海がはじまります。
朝から夜、凪から嵐へと、シーンによって印象を変える、淡い海の描写。
それからお人形たちのお洋服や、ずいしょに描かれる小物のカラフルさがたのしい作品です。
とはいえ、海にはキケンがいっぱい。
嵐に襲われたり、巨大魚にでくわしたり、あかちゃんたちの航海は思わぬトラブルの連続!
とくに巨大魚があらわれるページは、タッチのかわいらしさとはうらはらの大迫力で、ドキリ!!
はたして、3人のお人形は、どうやってあかちゃんを守るのでしょう?
そのとき、銀色の星々がかがやく夜の海辺に、なんとも意外な協力者が——。
表紙から想像する以上に、しっかりハラハラさせてくれる冒険物語です!
(堀井拓馬 小説家)
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