森で可愛いウサギのぬいぐるみを拾ったクマくん。
「おとしものになっちゃって さみしそう」と
ウサちゃんの持ち主を探します。
森中に「おとしもの」のチラシを貼って、探し回るクマくん。
でも、持ち主はなかなか見つかりません。
「このまま ウサちゃんと いっしょに いられたら いいのにな」
クマくんは次第にそう思うようになりました。
でも、ウサちゃんと一緒にピクニックに出かけたとき、
「ピョンピョンじゃないか!」と落し主のヘラジカさんが現れます。
突然の別れにクマくんは…。
友だちって「友達になろう!」と約束しなくても
遊んでいるうちに自然と仲良くなっているものなんだな…と、
感じさせてくれるストーリー。
ぬいぐるみのウサちゃんはいつでも同じ表情なのですが、
クマくんにギュッと抱きしめられたとき、
とても嬉しそうに感じます。
本を読んだ子もきっと、「よかったね」と笑顔になることでしょう。
隠れたみどころは「見返し(表紙をめくった最初のページ)」。
森の動物たちの落し物、探し物のチラシがたくさん貼ってあります。
ピエロが鼻を探していたり、魔女が黒猫を探していたり、とってもユニーク!
“例のあの”有名な魔法使いもメガネを探しているようなので、
見つけたら教えてあげるのも良いかもしれません。
(木村春子 絵本ナビライター)
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