ぽおん ぽん ぽん ころころ ぽん
原っぱでボール遊び。雲を見ながら、
「あのうえに のると いいなあ」
ぴょんぴょん ふわわ ぴょん ふわわ
今度は毛糸玉で遊んでいると、ほどけた毛糸が雲みたい。
「うわあ おそらにいるみたい」
ボールや毛糸玉で想像力豊かに遊ぶこりすのみいの様子が、軽快なオノマトペと、表情豊かな絵で描かきだされ、見ているだけで楽しい気分になります。
みいはこの遊びの中で、無意識に「おともだち」を考えることになります。
みいが池に落としたボールを拾ったのは、いたずらっ子のかえるくん。
「ぼーる かえして」「いやだよん」という状況で、「かしてあげれば?」というママの助言にも、みいは納得がいきません。気を取り直して、毛糸玉で遊びはじめますが、おやおや、また、かえるくんがやってきて、「ぼくも ちょこっと あそびたい」。さあ、どうなるのでしょうか?
みいとかえるくんの心の動きが、子どもたちにもよくあるシチュエーション。それが、遊びの中でほぐれていく様子がとてもさわやかです。見守ってくれるママの存在感も素敵な「はじめてのおともだち」エピソード、親子でほっこりできると思います。
(中村康子 子どもの本コーディネーター)
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こりすのみいが遊んでいたボールをひろった、いたずらっ子のかえるくん。さて、みいは、ボールを返してもらえるのでしょうか。
こりすやかえるくんの無邪気な表情が印象的で優しい世界観をつくりあげてくれています。家庭では何でも一番に扱われていた幼児が外に出るようになると、他者との関係にぶつかります。その中で、「いやだよー、おともだちなんかじゃないもん」とケンカをしたり、「ぼくもちょこっとあそびたい」とうらやみながら、無自覚に友人関係を築いていく過程が、特徴的な擬音を使いながらリズミカルに展開していきます。園児に特有の「子育てあるある」が写実的に描かれていて、何度も読みたくなるストーリーです。
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