黒川みつひろさんが描く大人気恐竜絵本、「恐竜だいぼうけん」シリーズ。
今作の主役はリトルホーンの妹、トリケラトプスのミニホーンです。
ミニホーンが、いとこのミクロホーンとその弟のナノホーンと、森でかくれんぼをしていると、
大変! 恐ろしい肉食恐竜「ゴルゴサウルス」が現れました。
あたりのにおいを嗅ぎまわるゴルゴサウルスを見て、
ミニホーンは、ミクロホーンに大人たちへの連絡を頼み、
自分は、小さなナノホーンが見つからないよう、おとりになってゴルゴサウルスを遠くへ引き離そうとします。
目の前に出てきたミニホーンに、「お、うまそうな えさだ!」と目を輝かせるゴルゴサウルス。
大きな口と尖った牙、背中に生えた立派なたてがみ……、
ミニホーンに迫るゴルゴサウルスの迫力といったら!
ミニホーンたちはいったいどうなってしまうのでしょう?!
黒川みつひろさんは、2006年の恐竜博でその迫力ある骨格化石を見てから、いつか絵本に描いてみたいと思っていたそうです。
「ゴルゴサウルスとは『おそろしいトカゲ』という意味です。
ティラノサウルスのなかまで、8メートル以上の体をもち、さかんに草食恐竜を狩りました。」
(巻末 「作者のことば」より)
うろこ状の皮膚に、首から背中のたてがみのゴルゴサウルスの姿も、恐竜の新しい学説を取り入れて絵にされている黒川さんならでは。
恐竜についての知識や制作のエピソードも楽しめる「作者のことば」も、このシリーズのみどころのひとつです。
おはなしと合わせて親子で楽しんでくださいね。
今回、小さなナノホーンを守るために、勇気をもって行動するミニホーンが、とってもかっこいい!
頼もしいママホーンや仲間たちからも元気をもらえるおはなしです。
これからもたくさんの恐竜と出会うだろうトリケラトプスたち。今度はどんな恐竜が現れるのか、次のおはなしも楽しみになってしまいますね。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
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