ぞうがパンやさんを開いているのもちょっとびっくり。
でも森の中のパンやさん、スポングさんは美味しくパンを焼き上げます。
「おはよーう」
ある朝、スポングさんが外へ出ると、大きなみどりのたまをころがしはじめました。
「あれ、これがパン?」
パンを買いにきたりすさんはびっくり。
その気持ちはよおくわかります。
だって、スポングさん。何だかよくわからないそのみどりの大きなたまを、ごろごろ ごろごろ、大きな音をひびかせながら森の中をどんどんころがしていくんですから。
そのたまはスポングさんよりも大きいくらい。
「これなあに?」
森のみんなと同じくらい、絵本を読んでいるみんなも気になって仕方がありません。
「ひみつ、ひみつ」
すると、森の広場に見えてきたのは、きれいなしましまのつつ。
スポングさん、一体なにをしようとしているの??
よそくもつかない大きな「びっくり」のあと、
みんなみんなが、にこにこ、ほかほか、幸せな気分になっています。
なんて楽しい、なんて大らかな絵本でしょう。
nakaban(ナカバン)さんの素朴で、どこか懐かしい雰囲気もある絵もクセになっちゃいます。
のんびり、びっくりしてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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