表紙いっぱいに、すてきな形のじゃがいもがごろごろ。
中をひらくと、茶色だけじゃない、赤っぽい「ノーザンルビー」や「アンデスあか」、濃い紫の「シャドークイーン」も。
そっくりさんでも種類はいろいろ「きたあかり」「ほっかいこがね」「だんしゃくいも」・・・。
さて、じゃがいもはどんなふうに育つのでしょう?
種から? いいえ、たねいもから。
地上にむかって茎をのばし、地下にむかって根を広げる。
たねいもはあっという間に、根っこだらけ。
地上には美しい花が咲いて、花が枯れたら青い実がなって・・・。
あれ? じゃがいもはどこ?
「よいしょー」とじゃがいもを堀り出す気もちになって、子どもと楽しく読んでくださいね。
食材としては身近だけど、じつはどんなふうに育つのか、知らない人も多いじゃがいも。
親子で絵本を開けば、「えっ、じゃがいもってこんなふうに育つの」と内心びっくりする大人もいるかもしれませんね。
我が家では、じゃがいもの花がとってもきれいなので
「ひだひだスカート かわいいな」の白い花のページで3歳の子がにっこりしていました。
歌うようなリズムの言葉、精緻でグラフィックでありながらあたたかな絵で、野菜の姿をつたえてくれる「どーんとやさい」シリーズ。
巻末の「じゃがいものはなし」では、豆知識とともに、作者いわさゆうこさんご自身の体験が、やわらかい言葉で語られています。
シリーズのほかの作品『どっかん だいこん』『つやっつや なす』『きゃっきゃ キャベツ』もぜひ読みくらべてくださいね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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