シロウサギのしろちゃんと、ハリネズミのはりちゃんは、大のなかよし!
森の家で、一緒にくらしています。
それは、あつーい夏のこと。
滝ツボのプールで遊んだり、ひまわり畑で虫捕りをしたり、ふたりはたのしくあそんでいました。
「こんな暑い日にはさ、アイスキャンディーを食べようよ!」
「それはいい考え!」
そうして冷蔵庫をあけたふたりでしたが、そこにはアイスキャンディーが、ひとつっきり。
「これは、ぼくのアイスキャンディーだ!」
ふたりは大ゲンカ!
もう絶交だといって、別々にあそびに出かけてしまいます。
でも、ひとりであそんでいても、ぜんぜんたのしくありません。
ふたりとも、もう仲直りをしていっしょにあそぼうと相手を誘いにいくのですが——
あれあれ、すれちがっちゃった!?
「しろちゃんとはりちゃん」シリーズの第三弾です。
とってもなかよしなふたりだけど、いつもケンカをしては仲直り。
こんどのふたりは、たったひとつのごちそうを取り合って絶交してしまいます……
しろちゃん、はりちゃんのコロコロ変わるゆたかな表情にくぎづけの本シリーズ!
相手をおもってションボリ顔、虫をおいかけてわんぱくスマイル!
本作でも、ふたりのかわいらしい魅力は健在です。
「けんかをしてしまったあと、いろいろな心の葛藤を経て仲直りをする、その過程がとても大事なのではないかと思います」
著者のたしろちさとさんは語ります。
何度ケンカしたって、相手を思いやって仲直りしてきた、しろちゃんとはりちゃん。
すれちがいで会いたくても会えないふたり、こんどはどうやって仲直りするのでしょう?
(堀井拓馬 小説家)
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