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ゼラルダと人喰い鬼

ゼラルダと人喰い鬼

  • 絵本
作・絵: トミー・ウンゲラー
訳: 田村 隆一 麻生 九美
出版社: 評論社 評論社の特集ページがあります!

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作品情報

発行日: 1977年
ISBN: 9784566001114

出版社のおすすめ年齢:低学年〜

この作品が含まれるテーマ

出版社からの紹介

森の少女ゼラルダは、お料理が大すき。ある日、町へお使いにいくとちゅう、おそろしい人喰い鬼とばったり出あうが、あんまり腹ぺこだった鬼はたおれてしまう。かわいそうに思ったゼラルダは…。すてきなお料理がいっぱい登場。国際アンデルセン賞受賞作家の傑作絵本。

ベストレビュー

これって本当にハッピーエンド?

ウンゲラーのとてもスパイシーな絵本です。

子どもたちを食べてしまうというとても怖い人喰い鬼。
何も知らぬ無垢なゼラルダが、こともあろうに自分を食べようとして足をすべらせ気絶してしまった鬼を助けてしまいます。
ゼラルダの作る料理に大満足の鬼は、仲間たちとともに子どもたちを食べることを止め、最後にはゼラルダと結婚して幸せに暮らしました?

子どもたちを食べてしまうという、とてもインパクトのある恐怖感から良いひと人になったように思える鬼。
ハッピーエンドだと人は言うけど、ウンゲラーの狙いはその上を行っているかもしれない。

だって、最後の絵、子どもの一人が後にナイフとフォークを隠しているじゃないですか。
そういえばゼラルダが人喰い鬼のために作った料理の豚の丸焼きの絵。
その前ページでは荷車の中から豚が不安げに覗いている。
ページをもう一度進めてみると、ロバが「いいのかなあ?」って顔をしている。
鬼たちは子どもを食べるのを止めたけど、良い鬼になったなんてことどこにも書いてない。

私は最後のページに「続く」と書いてあるように見えてしまいました。
続編があれば、とんでもないどんでん返しがあったりして。
これがウンゲラーの世界です。

奥さんも同じようなことを言っていましたが、純真な子どもにこんな解説は無用です。
ハッピーエンドでホッとしている子どもたちには内緒にしておきましょう。
(ヒラP21さん 50代・パパ 男の子12歳)

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