第16回創作コンクールつばさ賞(童話部門)優秀賞受賞作!
フンズワ森には、いじのわるいヒツジと、おこりんぼうなハリネズミが住んでいました。
ある日、がけの上からヒツジの背中にハリネズミが落ちてしまい、ヒツジの毛とハリネズミのハリがからまってしまいました。
ヒツジが動けば動くほど、ハリネズミのハリはヒツジの毛にからまっていきます。
「だれだ、お前は!」
「お前こそ、だれだ!」
ヒツジとハリネズミはお互いを見ようとしますが、まったく見えません。
言い争いを続けているうちに、ふたりはようやく気づきました。
“これは、自分たちでは引き離せない”と。
だれかにとってもらわなくてはいけません。
ところが、いつもえらそうにしているふたりは、やさしい顔つき、やさしい言い方でお願いすることができなくて、みんなに断られてばかり……。
素直になることの大切さや、お互いを思いあうことの大切さを描いた幼年童話です。
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