主人公の女の子が言います。
「たからものコンテストを かいさいします」
さあ、お立合い、コンテスト参加作品が、次から次へと紹介されていきますよ!
どんなたからものが出てくるかワクワクしてページを開くと……、
「その いち! けしごむの けしかす あつめて こねると ねりけしになる(あんまり きえない)」
「その に! いろえんぴつの けずりかす カールしていてとってもきれい」
えっ?!出てくる出てくる、あれ? と一瞬首をかしげてしまうものたちが……。
一見ごみみたいだけど、ごみじゃない! その瞬間にたからものへと変えてしまう子どもたちの視点と発想力に、くすっとしながら感動すら覚えてしまうんです。
「これ何? 捨てていい?」「だめ!」
「ごみじゃないの?」「ごみじゃない!!」
こんな親子の会話、ある、ある。
さかなの形の醤油差し、バナナのシール、かまぼこ板。
石ころや、裏がピンクのレシートだって……。
子どもたちにとっては、たからもの!
本を開いて、じっくり楽しみましょう。
子どもたちは、「私のたからものと同じ!」と思うもよし、「これがこんなたからものになるなんて!」と新たなたからものを発見してもよし。
大人は、最初はあれ?と思いながらも、いつの間にかごみがたからものに見えてきちゃうかも? 懐かしい〜とキュンとしたり、「トホホ。うちの子と一緒……。」と苦笑いしてもよし。
子どもも大人もずらりと並んだ85個ものごみたち(ごみじゃない!)がいきいきと活躍する姿に、いつのまにか何とも言えず幸せな気持ちになっているはずです。
作者は、子どもたちの1歳半という短い時期の「あるある」を描いた大ヒット絵本 『いっさいはん』 の、minchiさん。
minchiさんならではの、キュートでユニークなたからものの世界を、親子で満喫してくださいね。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
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ごみみたいだけど、ごみじゃない、たからものコンテストをかいさいします!
●そのいち! けしごむの けしかす→あつめて こねると ねりけしになる
●そのに! いろえんぴつの けずりかす→カールしていて とっても きれい
●そのさん! おれた えんぴつの しん→まだまだ つかえる
●そのよん! ばらばらに くだけた けしごむ→こまかい ところを けすのに べんり
●そのご! さかなの かたちの しょうゆさし→きんぎょすくいごっこ
●そのろく! ばらん→くさになる
●そのよんじゅういち! おとうさんが はかなくなった ずぼん→じだいげきごっこ
●そのよんじゅうに! おばあちゃんが はかなくなった ずぼん→にんぎょ
ベストセラー『いっさいはん』(岩崎書店)の著者が描く、かわいくて、クスッと笑えるユーモラスな一冊。子どもたちの大事なたからものが、1〜85までせいぞろい!
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