巨匠ブルーノ・ムナーリの世界へようこそ!
ブルーノ・ムナーリの1945シリーズ第9巻目にあたる本作の表紙には、3羽の小鳥の上に縦の線が何本も入っています。
そう、小鳥たちは鳥かごの中にいるのです。ページをひらくと、
「3わのことり、ティオ、ティア、チが どうして とりかごに いるのか しりたい?では その わけを はなしてもらおうか。」
ということで、3羽の小鳥たちがそれぞれ、身の上話を始めます。
まず黄色い小鳥、ティオの話。ティオは羽根に包帯をしています。どんなことがあったのでしょう。
続いて赤い小鳥、ティアの話。ティアは・・・どうやら大事なところで眠ってしまうクセがあるようです。
そして青い小鳥、チの話。これはなんとも・・・まいりました!
ひとつひとつのお話しが、ちょっとしたしかけの造作になっています。
余白を存分に使い、シンプルな線と形と色で、独特の世界観を作り上げているこの作品、訳は日本の巨匠、谷川俊太郎氏。
本作でシリーズ9巻が完結し、全て揃えると背表紙にムナーリのサインが現れるという素敵な演出が!
今の時代に、これらの作品が(この価格で)楽しめることを実に嬉しく思います。
感性を刺激してくれるこのシリーズ、ぜひご家庭でお楽しみください。
(金柿秀幸 絵本ナビ事務局長)
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