まずコケッコーさんのシリーズを読んだことのない方には、この絵本に登場するものすべてが木や粘土を使って制作された立体物(!)だということをお伝えしておきますね。
作者は「かろくこうぼう」さんというユニット工房で、まん丸のつるんとした形がとってもチャーミングなコケッコーさんや可愛いひよこの子どもたち、それに家の中に登場する家具から小物雑貨、すべて立体で制作しているのです。とにかく驚きなのです。
家事に育児にいつも大忙しのコケッコーさんと11ぴきのひよこたちのにぎやかなお話は、今作で8冊目!
今回はなんとシリーズ最多の登場キャラクター数というから、期待して手に取ってくださいね。
舞台はコケッコーさんのおうち。いつも通り早起きしたコケッコーさんがいいます。
「いつまでねているの! はやく おきてくれないと、そうじができないでしょー!」
やっと起きてたひよこたちが、
「おかあさん、いっしょにあそぼうよ!」
と誘うのですが、コケッコーさんはいつにもまして忙しそうなのです。
大掃除にお買いもの、ごはんのしたごしらえでてんてこまい。
みんなが寝静まったあとに、ぽつり。
「きょうは、いっしょにあそんであげられなくて、ごめんなさい。
あしたも てんてこまいだし、どうしようかしら・・・。」
あれあれ、ひよこたちは明日も遊んでもらえなさそうなのかしら。
明日、一体なにがあるというのでしょうね。
でも大丈夫、そんなひよこたちのために、コケッコーさんは素敵なアイデアを思いついたみたいですよ。
物語の後半は圧巻のページの連続です!
見事なご馳走、たくさんのざぶとん、そして・・・たくさんのひよこたち!
コケッコーさんのおうちが、見たことないほどの賑わいを見せている様子は、是非実際に見てみてくださいね。
そして、なんと。キャラクターが総登場しているページがポスターとしておまけで付いています!!
題して「ひよこたちをさがせ!ポスター」。
読み終わってからも、ずっと眺める楽しみが続きますよ。
それにしても、コケッコーさん一家を探しだすのは結構むずかしいなあ・・・。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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