「くだものっこ」って何? みなさんは何だかわかりますか?
それはね、果物屋さんのかたすみにある学童保育の名前。
ネコのタマが先生で、果物の子どもたち……リンゴ、バナナ、ナシ、モモ、イチゴなどの子たちがあつまる場所だったんです!
お話が3つ入った幼年童話。まずは表題作「ぜったい『くだものっこ』―のまき」から。
じつはこのお話の舞台「青田くだもの店」の近所には、野菜の子たちの学童クラブ「やおやっこクラブ」もあるらしく、ここが「ベジタブルクラブ」に名前を変更したのだとか!?
「くだものっこ」も英語にしてかっこいい名前にしたらどう?という話題でもりあがりますが……。
結局、結論は「ぜったい、く・だ・も・のっこ!」
いちばん小さなイチゴのイッちゃんのひと声で決まりです。
個性豊かな果物の子たちは、さすが物語の名手たかどのほうこさん。そしてつちだのぶこさんの描く「くだものっこ」たちの可愛らしさといったら!
わくわくしちゃう小さな出来事がにぎやかに詰まっています。
わが家で読み聞かせてみると「わたし、ナシナちゃんがいい!」「ええとねえ、イッちゃん、ううん、リンちゃんがいいー!」と大盛り上がり。
バナナのバナくん、ミカンのミカボンたち男の子も大活躍です。
ほかにお話は「おいもでわいわい―のまき」「くだものっこがっしょうだん―のまき」の全3話。
カラフルな挿絵がいっぱいの絵童話なので、1話ずつの読み聞かせにも、小学校低学年の1人読みにもぴったりです。
「くだものっこ」の世界をのぞいてみてくださいね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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