へんてこパンやさんは、楽しいことが大好きなきつねと、しっかりもので本を読むのが大好きなねずみさんのお店。
さいきんねずみさんが夢中になっているのは、チョコレート!
「むかしはくすりとしてもつかわれていたんだって。たべるとげんきがでるおかしなんて、すごいよねえ!」
本を読みながら感心しきりのねずみさんですが、食卓はチョコレートあじの食べ物だらけで、きつねはちょっぴり困り顔。
お店に出す、チョコパンの種類もどんどん増えていきます。
そんなある日、ハムサンドイッチを欲しいお客さんがやってきましたが……?
ねずみさんたら、「しんはつばいのチョコハムサンドイッチです!」とか、にんじんパンを買いにきた馬さんに「まるごといたチョコパンがおすすめですよー」とか、ちょっとやりすぎじゃないかしら……。
あら、でも、チョココルネじゃなくて、コーヒーカップの形のチョコパンなんておもしろそう!
この絵本、実は絵のところどころに写真がコラージュされていて、それがまたユニークなんです。
食をテーマにした物づくりや料理を手がけるGoma(ゴマ)のお二人による絵本。
本書は『へんてこパンやさん』『オバケカレー』につづく、シリーズ3作目です。
巻末にはレシピもついて、これまたびっくり。コーヒーカップチョコパンや、チョコのたねパンが本当に作れちゃうなんて。
「チョコのたね」って聞いたら、みなさんはどんな木にどんな実がなる「たね」だと思うでしょうか。
お話が楽しいだけじゃなくて、カカオの実からチョコレートを作る方法を知ることもできるんですから、おもしろい!
研究心と遊び心を刺激されるお菓子絵本です。
チョコ好きのお子さんにおすすめですよ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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