シロクマくんはかあさんのことがだいすきです。
かあさんもシロクマくんのことがだーいすき。
ふたりは、どこへいくにも、なにをするにも、いつも一緒です。
でもこのごろ、シロクマくんにはひみつができました。
かあさんには知られたくない、シロクマくんの大事なひみつ…。
いったい何かしら?
「ちょっと おしっこしてくる」「こおりのやまで すべってあそんでたの」
かわいいうそをついて、今日もとことこ出かけていくシロクマくん。
かあさんは「ずいぶんと ながい おしっこだったわね」なんて言いながら、寝そべるときも片目をあけて、シロクマくんを見守っています。
もう、とても、ひみつになんかしておけない!
ついにシロクマくんが、かあさんに見せてくれたひみつとは…!?
『あなたのことがだーいすき』につづく、シロクマくんの絵本第2弾。
1作目と同じく、親子のあふれるような愛情が伝わってくる絵本です。
かあさんを喜ばせたくて、こっそりないしょで何かしている子どもの姿の愛らしさといったら。
シロクマくんのうそと、おかあさんとのやりとりには、思わず「ある、ある」とうなずいて笑ってしまいそうです。
「そのよる シロクマくんと かあさんは、いつもより ぎゅっと くっつきあって ねむりました」
この言葉に、胸がきゅっと鳴ります。
夕暮れから、キラキラとしずかな光を投げかける氷の夜の世界に、やさしい愛情をだきしめて眠りたくなる絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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