「おおきくなったねえ、トッチ」
おとなはぼくを見て、いつもそういう。
ぼくはいつだってこう思ってる。
「ぼくは、ぼくのおおきさだよ」
おおきいってなに?
ちいさいってなに?
ぼくはばあばに、きくことにした——
「お話を通して科学する心の芽を育む」はじめてのかがくえほんシリーズ第3巻。
素朴な疑問や簡単な想像から出発して、無限に広がる科学の海へと、やさしく手をとって案内してくれる、そんな作品です。
「とおくにあるものは、ちいさく見えるし、近くにあるものは、おおきく見える」
そうした人間の認知のふしぎから——
「もしも、体がとってもおおきくなっちゃったら、どうしようかな? とってもちいさくなっちゃったら、なにをしようかな?」
そんな楽しい想像あそびまで。
ちいさなハテナからはじまった、トッチとばあばの「おおきさ」をめぐる壮大なイマジネーションの世界!
「おおきいっておもしろい。ちいさいっておもしろい。それからときどき、ややこしい。どう見るかは、ぼくしだい!」
どうしておとなは、トッチに「おおきくなったね」なんていうのか。
その疑問に対するばあばの答えったら、なんだかかわいくて、とってもあたたかいんです。
(堀井拓馬 小説家)
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