父の失踪で、クラスの“いじめ”の渦中におかれたヨシオが、タウタウさんとの心の交流を通して、自立成長していく様を描く長編絵本。
300ページ近くの絵本など見たことがないだけに、梅田俊作さんの作品の中で手を出せなかった作品です。
読み始めてみると、テレビドラのようで、展開のスピード感とスリルに引き込まれてしまいました。
父親の失踪、いじめ、不登校と、今日にもそのまま当てはまる問題と、社会の不条理をドラマチックに描いています。
キーになるタウタウさんの存在が、少し内容を現実から遠ざけているようにも思えるのですが、物語の重要なまとめ役です。
主人公ヨシオに降りかかってくる苦難と、それを乗り越えていく心象風景を、様々に異なる表現で絵を添えていく作品は、間違いなく絵本だと思いました。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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