「いまからごちそうをつくるから ともだちと たべにきていいわ」
と、ねみちゃんに、誘ってもらったねずみくん。
よろこんでともだちをつれていきますが、あれれ、ねずみくんったら、あひるさん、うさぎさん、ぶたくんにくまくんまで?!
いっぺんに大勢つれていって、ねみちゃんをおどろかせてしまいます。
しかも、ねずみくんにはちょうどいい量だけど、ほかのみんなには・・・ね。
「いただきま〜す」「ぺろりっ」「ごちそう」「これだけ?」
みんなに不満そうな顔をされて、ねみちゃんは、ムッ!
そりゃあね「ごちそう すくなかったけど ごちそうさま〜」って笑顔じゃない顔で言われても、作ったねみちゃんはうれしくありませんよね。
「こんどは、ひ・と・りだけよ」とねみちゃんにきびしく言われて、ねずみくんはだれをつれていったと思います?
もう、ねずみくんったらそんなに大きな体のおともだち選んで・・・。
たくさんごちそうつくるのは、たいへんなんですよ〜と、日ごろ料理をするひとの声が聞こえてきそうです。
ねみちゃんの気持ち、わかってあげてよ、と思うのですが、ねずみくんはとんちんかんで、ぜんぜんダメ。
さあ、ねみちゃんはどうする!?
表紙カバーは、赤いおしゃれなギンガムチェック。まるで洋食レストランのテーブルクロスみたい。
いつものねみちゃんと違って、じだんだ踏んだり、指まねき(手まねきならぬ?)したり、ちょっと怒り方がワイルドなねみちゃんを見られるのもポイント。
でも最後はやっぱりやさしくて、ねずみくんよりも一枚上手なのが、ねみちゃん、なんですよね!
ロングセラーのねずみくんシリーズ、第28作目のお話です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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