最近、ぼくを悩ます安眠妨害!
お父さんのイビキに、お母さんの歯ぎしり、それに妹の寝言まで……。
こんなにうるさいってことは、もしかして口の中に怪獣でも住んでいるんじゃ!?
そう、その名も怪獣「イビキラス」!
そして「ネゴトン」、「ハギシリン」!!
出動! ぼくらの「すいみんけいびたい」!
発進! 強いぞ「スーパーロボ」!
今日こそぜったい、ぐっすり寝てやる!
著者は、『しょうてんがいくん』(偕成社)や『ねたあとゆうえんち』(白泉社)などの作品で子どもたちの心をわしづかみにした、大串ゆうじさん。
昭和レトロなデザインと、強烈にシュールな世界観で、一度見たら忘れられないイラストです。
本作でもその持ち味はバッチリ!
お父さんの中の「イビキラス」は、いつも鼻が詰まっているけど、週末になるとパワーアップ!
妹の中にいる「ネゴトン」は、好きなものを見つけると時速320キロで突進してくる!
昔懐かし、昭和の怪獣大図鑑風に、「よなか怪獣」のゆかいな生態やおどろきの能力、そしてみんなの「大好き」でできているその体を、大解剖していきます。
そんな「よなか怪獣」たちと戦うのは、主人公の「ぼく」扮する「すいみんけいびたい」!
「すやすやレーザー」や「オタスケロボ」をたずさえて、夜中の平和を守ります。
昭和レトロなデザインで描かれる秘密基地やロボットたちは、ブリキのオモチャみたいでとってもキュート。
おもちゃの博物館に展示してあるジオラマをながめているようなワクワク感です!
はたして「すいみんけいびたい」は怪獣たちをやっつけて、無事に安眠をとりもどすことができるのか?
そして「すいみんけいびたい」のするどい監視をもすり抜ける、秘密の怪獣「ネゾウー」とは!?
大人には懐かしく、子どもには新しい!
令和の怪獣大図鑑には、夢とシュールが満載です。
(堀井拓馬 小説家)
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