『でんしゃのずかん』『はたらくくるまのずかん』『きょうりゅうのずかん』『ねこのずかん』……。
大人気の「ずかんえほん」シリーズに、『とりのずかん』が加わりました。
育児雑誌『kodomoe』(白泉社)付録の人気作の単行本化。
かわいく、ほどよくリアルな鳥のイラストと、特徴をとらえたあいうえおのキャッチフレーズで、身近な野鳥56種類を紹介しています。
たとえば……「あっさりつかまるアホウドリ」
「えのながいひしゃくみたいなエナガ」
「しろいほっぺ くろいネクタイ シジュウカラ」
「すむのはひとのいるところ スズメ」
「むれでギャーギャーさわぐムクドリ」
よく見ると、心当たりがある鳥ばかり。
子どもが身近な生き物に関心を寄せるきっかけになりそうな1冊です。
作者の雨宮尚子さんは『旅館すずめや』『えんぎがいい』(白泉社)などの著作がある絵本作家さん。
そして、「日本野鳥の会」の主席研究員であり、著書や監修書多数の安西英明さんが監修されています。
個人的に発見があったのは、「おまけ3」の「くらべてわかるとりのちがい」。
ぴょんぴょんとホッピングするように歩くタイプ(スズメはこれ)と、スタスタとウォーキングするタイプ(ムクドリ!)、頭をふりながら歩く(キジバト)など、違いがわかって納得でした。
「へんな歩き方をする鳥がいる」「おもしろい声だね」と親子のおしゃべりも盛り上がりそう。
森や湖など遠くへ行かなくても、実は近所の公園などでできる、野鳥観察。
ぜひこの本を持って出かけてみてくださいね。
初めてのバードウォッチングにおすすめのかわいい本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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