『おすしのずかん』『パンのずかん』『めんのずかん』などが大ヒット中。大森裕子さんの「おいしい食べものづくし」シリーズに果物が加わりました! その名も『くだもののずかん』。
本を開くとまず「あかいろのくだもの」から。赤と言えば、なんでしょう? りんごでしょ、いちご、さくらんぼ……。すぐ思いつくのはそれくらいですが、もちろん、それだけではありません。くこ、やまもも、ざくろ、カラント……ミラクルフルーツ(知らなかった!)まで。おいしい時季と、ひらがな・カタカナでの簡単な解説つきです。
次は「オレンジいろのくだもの」で温州みかん、びわ、あんず、ぽんかん、マンゴー……。「きいろのくだもの」「みどりいろのくだもの」と色別に続きます。
身近なものから珍しいものまで、画面ぎっしり。ちなみに案内役は「おさるフルーツ」の店員さんで、それぞれどんなふうに実るのかも教えてくれます。収穫後はジュース、パフェ、ジャムもおいしそう!
大森さんは主に色鉛筆で果物を描かれているそうですが、その繊細さと濃密さ、圧巻です。ディティールの美しさにため息……。すべてがみずみずしく、本物よりも本物みたい。口の中に果物のイメージが広がり、食べたくなること間違いなしですね。
監修は、NHK「趣味の園芸」やNHK「あさイチ」などの講師も務める千葉大学の三輪正幸さん。「えほんのずかん」としては程よいバランスの76種掲載で、お子さんがスーパーのフルーツコーナーで名前を覚えるのにぴったり。中には大人も食べたことのないフルーツがきっとあるはずなので、親子で「どんな味かな?」と想像して、いつか食べられたら素敵ですね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
続きを読む