ある国に、2つのお城がありました。その名もイツナンダ城とドコナンダ城。ドコナンダ城には、うわさによるとそれはそれは美しい6人のお姫さまが住んでいるそうですが、いったいどんなお姫さまなんでしょう?
あれあれ?でも前日の夜、舞踏会で遅くまで踊りすぎたようで、お昼近くになっても誰も起きてこないようです。
というわけで、なんと、お姫様たちは寝ながら登場です。まず、一番年上のメリエンダ姫。6人の中で自分が一番美しいと主張しているエカテリーナ姫、そしてまたまた自分が一番美しいと主張しているマリアンナ姫。一番寝相が悪いアンジェリーナ姫、ヴィヴィアンナ姫、眠るとき髪をおさげにしているカトリーナ姫。このお姫さまたち、寝坊な上にすごい大食い。朝食にメロンパンと、あんパンと、焼きそばパンを7こずつなんて言っていますよ。
一方イツナンダ城に住んでいるのは、6人の王子さま。どんなステキな王子さまかと期待したところで、こちらもまだ寝ている様子。しかし寝坊ではなくて、具合が悪くて寝込んでいるという体の弱い王子さまたちのようです。
さらに、お姫さまと王子さま、ときたら忘れちゃいけない魔女の存在。6人の魔女?いえいえこちらはなんと17人も登場するんです。名前も「コラコラ・ミミズレッテ」とか、「フラフラ・ミミズレッテ」とか「ヘラヘラヘーラ・ミミズレッテ」とか、とってもユニーク。誰が誰か頭が混乱してきたら、お話に添えられた、たんじあきこさんのかわいいイラストを見ながらストーリーをたどって下さいね。1人1人個性的な表情をしていて、たっぷり楽しめますよ。
さて、魔女たちは、今日も“6人のお姫さまたちに対してどんな悪い魔法をかけるか”というテーマで会議をしているようですが、はたしてどうなることやら…!?この先、お話は、予想もつかないような意外な方向へとどんどん進んでいきます。その予想外のユニークな展開に、何度もびっくりしながら読んで下さいね。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
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