おまめが大好きなまめこちゃん。ある日、縁側で「ねこまめです。うめてごらんにゃ」と手紙が添えられた豆を見つけます。早速、庭に埋めてみると、すぐに芽が出て、木が大きく育ちます。「ぽぽぽぽぽっ」と花が咲いて実がなって「ぽん!ぽん!ぱちん!」とはじけたら、なんと、豆のさやから小さな小さな豆粒大のねこたちが生まれたではありませんか。かわいらしいねこまめたちを見て喜ぶまめこちゃん。まめこちゃんも小さくなって、ねこまめたちと一緒に遊びます。
絵本の中に登場するねこまめは、全部でなんと56匹。よくよく見てみると、マイペースなねこ、けんかしているねこ、くいしんぼうのねこなど、いろんなキャラクターのねこまめを見つけることができます。それぞれにおはなしを想像して楽しむのもいいですね。
『黒ねこ亭でお茶を』『まよいねこポッカリをさがして』など、日常生活の中で起きる、ファンタジーあふれるお話を多数書かれている長井理佳さんの文章に、『あたしのサンドイッチ』で絵本デビューされたイラストレーターの久保晶太さんの絵で味わうちょっぴり不思議で愛らしい世界。
久保さんは大のねこ好きなんだとか。絵本の中のねこまめたちも、いっぴきいっぴき愛情をこめてキャラクター設定しているのです。ブログでは、ねこまめ56匹のプロフィールも公開されていますよ。絵本で探して見比べてみるというのも、楽しいかもしれませんね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
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