目を覚ますと、カーテンに明るい日のひかりがあたっています。
ふーこちゃんはすぐにわかります。
春がきているのです。
飛び起きたふーこちゃんもお人形のみみちゃんも、おかあさんが作ってくれた花模様のワンピースに着替えてお散歩に出かけます。
お庭にも、お池の中のきんぎょさんにも、つるばらの木にも、おひさまはあちこちに明るいひかりをまきちらしています。なんだかみんな、にーこにこしてるみたい。
ちっちゃなおはなさんたちにも、つくしのぼうやにも、だんごむしさんにも春がきています。
あ、ちょうちょさんが「おいでおいで」って言ってるみたい。
「ちょうちょ ちょうちょ なのはに とまれ〜。
みみちゃんの りぼんに とまれよ とまれ〜」
ふーこちゃんとみみちゃんは、歌いながらスキップしてついていきます。
春って、あたたかくていい気持ち。
みんなが待ちわびていた春、みんながにこにこ笑顔になる春。
この絵本は、その姿を目で見ることができちゃうんですよ。
ほら、お庭のここにも。あそこの空にも。
春を感じるってこういうことなのかな。なんて素敵なのでしょう。
読み終わったら、ふーこちゃんみたいに私も春を見つけに行こ!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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