知っていましたか? カッパの挨拶が後ろ向きだということを……。
二人のカッパ、ミドッパとアカッパは、カッパの挨拶をしたときに、勢いがありすぎて、頭の皿を割ってしまいました。
「とりあえず、かわりのさらを のせなくちゃ」という2人の頭に、そばにいたおねえさんが乗せてくれたのは、コーヒーカップと受け皿。
「これって、へんなの」と文句を言うミドッパ。「とりあえずだよ、とりあえず」と慰めるアカッパ。コーヒーカップを頭に乗せ歩き出す2人は、その後、街中で誰かと会うたびに、次々と頭に乗せる「さら」が変わっていきます。
大きな取り「ざら」、“「さらさら」ヘアー”のかつら...。
2人は望みどおりの皿を手に入れることができるのでしょうか? その皿はいったいどこにあるのでしょうか……。
心配がちなミドッパと「とりあえずだよ、とりあえず」と大らかなアカッパの2人は名コンビ。2人に次々に起こるとんでもない「皿」の悲劇に笑いながら、「とりあえずだよ、とりあえず」と口ずさみたくなってしまいます。
高畠那生さんの「さら」のだじゃれも愉快な、ユーモア絵本です。
長く絶版になっていた作品ですが、装丁・判型が変わり、復刊版として嬉しい再登場です!
(木村春子 絵本ナビ編集部)
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