「おでんざむらい」衝撃の登場から、はや2年。
ひらた・おでんの活躍ぶりの惚れ惚れしながらも「どうしておでんなの?」「何者なの?」
そんな疑問が拭えないまま悶々と二年間を過ごしたのであります。(大げさ!?)
ひらた・おでんが にやりとわらえば
さくらのはなにも はなちょうちん
新しいうたからも察せられる通り、今度の登場は桜の季節。
そして、何だかちょっと浮れ気味のおでんさむらいなのです。
気になる看板娘のみっちゃんを、ちらりちらり・・・。
それでもお女中さんが、悪者にからまれているとあらば、黙ってはいられないおでん。
強敵相手に、おとものかぶへいと、桜吹雪を背景に、派手な戦いを繰り広げます。
このシリーズの魅力は、穏やかな空気の流れる江戸の町。
だからこそ、妖怪やお化けも人に紛れて普通に暮らしている・・・のが大前提。
決して妖怪=悪者ではないのです。
時には、おでんの様な侍がおばけを助けたりもするのです。
(まぁ、おでんのお供が「かぶへい」な訳だし。)
「この時代は、本当にこんな暮らしだったのかもしれない。」と思えてしまうから不思議です。
ひらた・おでんの人格も、ちらほら見えてきた今回のお話。
本に挟まれている解説には、なんと作者御本人から「ひらた・おでん」の名前の秘密が・・・!こちらも要チェック。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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