ひとを怖がらせるのが大好きなおばけたちが住んでいる「ぴーかーぶーむら」。
あまりの怖さにもう500年も人がやってきていないほど。
そんな村にある日のこと。ひとりの男の子が森へ抜けて村へとスタスタ歩いていくのです。
その上、200年も前から誰も使っていない空き家に一人で住むことに・・・!?
こ、怖くないの?
それだけで心配で仕方がなくなっちゃうのに、この男の子、森の中でおばけや怪物に驚かされても全然驚かないんです・・・一体どうして??
ドキドキ、ハラハラ。子どもも大人も惹きこまれていってしまうお話を書いたのは新井洋行さん。そして、最高にワクワクさせてくれる絵を描いてくれているのが小林ゆき子さん。ちょっと怖くて幻想的な世界が広がっています。何といっても魅力はおばけたち。今まで見たことないような姿形をしていたり、恐ろしい顔もしているんだけど、何か憎めない。みんなで集まっていると「仲間になりたい」って思うほど個性的で愛嬌もあったりして。
絵本が大好きな作者の新井さんが「小林さんのミステリー的な絵本がみてみたい!」と実現したのがこの絵本。その思惑どおり(笑)、魅力的な一冊が出来上がりました。
さて、「ぴーかーぶー!」っていうのはどんな意味があるのでしょう。
みんなでわいわい楽しむのも、ひとりでこっそり楽しむのもオススメです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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