ふわふわしたひつじのピコちゃん一家とくらす、はりねずみのプッコ。
おきにいりの毛布をもって、あっちへうろうろ、こっちへうろうろしています。
おひるねにぴったりの場所をさがしてるんですって。
「きょうは どこに しようかな?」
ぬくぬくの手ぶくろに入ろうとしたら、「いまから つかうのよ」とピコちゃんにいわれたり、くらくていいところを見つけた!と思ったら、ピコちゃんのパパの足が入ってきたり(ながぐつだったんですね)。
なかなか寝る場所を見つけられないプッコ。
ピコちゃんはふわふわの腕でプッコをだっこし、いっしょに家のなかをあちこちさがしまわってくれますが・・・?
やさしい色づかいが、ほんわかしたお話の雰囲気にぴったり。
ひろーい家のなかで、じぶんにちょうどいい場所をさがして、ぼうしやガラス瓶にもぐりこむ、ちいさなプッコがかわいいです。
どこでどんなふうにおひるねするか。それって、子どもには、じつは大問題。
ここではねたくないよ、あっちがいいよ、おきにいりの毛布がなくちゃいや、とぐずる子に、困ってしまう経験、おかあさんやおとうさんならきっとありますよね。
そんな幼い子のこだわりの心を、一緒にお話を読むことで受けとめてあげられる、親子のねんねトレーニングにちょうどいい絵本かもしれません。
さて、プッコのおひるねは、どうなったかしら。
いい場所は見つかったかな?
やっぱりおひるねってきもちいいよね、と寝顔にささやきたくなる絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
続きを読む