イソップ寓話のひとつ『うさぎとかめ』のおはなしは、子どもたちにもおなじみですが、この絵本は観音開きのしかけがついていて、しかけを開くと一味違ったおはなしが展開します。
うさぎがかめに言いました。
「かめさんって のろまだね。
かけっこで ぼくに ぜったい かてないね!」
そんな言い方しなくてもと、かめは
「やってみなくちゃ わからないよ!」
ここまではご存知『うさぎとかめ』のおはなし。
でも、しかけを開くと……
それを聞いていたアリが
「ほんと いやな いいかた」
でも、かけっこだったら、勝負はやる前から決まっている気もするようです。
よーい どん!
「かめさんにはわるいけど やっぱり うさぎさんのほうが はやいよね」
と、アリはうさぎに飛び乗りました。
さて、どちらが勝つかな?
アリの予想は当たるのでしょうか。
おなじみのおはなしが、第3者のアリが登場することで、また新しいおはなしに生まれ変わりました。
作者のきしらまゆこさんが、しかけを使って昔話をおもしろく、新しくアレンジした「2WAYおはなし絵本」には、『3びきのこぶたと4ひきめのこぶた』と『おおきなかぶとちいさなかぶ』もあります。こちらも、それぞれ新しいお話になっているので、ぜひ読んでみてくださいね。
(絵本ナビ編集部)
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