音楽家『エリック・サティ』の伝記っぽい絵本です。
“っぽい”としたのは、茶目っ気たっぷりの描き方で、若い頃はなかなかその個性的で革新的な才能が有り余りすぎたため、周りから認められず仲間も得られなかったサティさんですが、
サティさんの性格も含め、何となく飄々とあるがま前に描かれているので、歴史的偉人の「伝記」を読んでいる感が、あまりなかったからです。
これは作者や挿絵の作家「ぺトラ・マザーズ」さんや邦訳者(今江祥智さんと遠藤育枝さん)たちの『エリック・サティ』への愛情(敬愛に近いかも)が大きかったと思います。
音楽に興味のある人には特にお薦めしたくなる作品ですが、絵本としての作りも完成度が高いように思うので、絵の道へ進みたい人の「作品のお手本」としても素晴らしいと思います。
サティさんという音楽家の名前は小学生でも、高学年くらいになれば名前くらいは聞いたことがあるかもしれませんが、あまり身近な存在の有名人ではないので、
この本を薦めるなら中学生。高校生以上かな〜。
でも、読んでみる価値はありますよ。面白かったです。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子16歳 女の子12歳)
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