手に取るだけでワクワクする、この絵本の著者は、1946年に絵本作家になって以来、300冊以上の作品を発表したスキャリーおじさん。
ユーモアと楽しさにあふれたスキャリーおじさんの絵本は、今もなお世界中の子どもたちに親しまれています。
本書は、どこから開いても大丈夫。
動物たちの一日の始まりから終わりまでの時間の流れを追いながら、子どもたちが日常生活で触れるものを、英語で何というのかが一目でわかる絵辞典です。
カラフルでかわいいイラストは、眺めているだけでも楽しいのですが、驚くのは日本語を読むだけで英単語の発音が学べること。
朝のはじまりは、ふわふわの茶色のクマの男の子・ケニーと一緒に見てみましょう。
ケニーが食べたものの一部「あたたかいココア」の単語は「hot cocoa」で、発音は「ハト コウコウ」。メープルシロップは「maple syrup」で、発音は「メイプル スィラプ」。
発音の強弱も文字を見ただけでわかるように太文字になっていたり、文字の大きさが違っていたり、発音をするための工夫がこまやかです。眺めるだけでなく、声に出して読んでみたくなる表記なのです。
ウサギさん一家の住んでいる赤と茶色の可愛いおうちでは、家具や部屋の名前など、家に関係のあるものの英語を学べます。ブタさん一家の台所では、お母さんと子ブタたちがおいしそうなおやつを作っていて、ここでは台所で使う調理器具の名前がたくさん。猫やアライグマたちが楽しそうに走り回る遊び場では、子どもたちが大好きな遊びの名前や遊具の名前を。町の中の風景、ピクニック、乗り物や大工道具などなど、どのページを開いても子どもが大好きなものがてんこ盛りです。
個人的にお気に入りなのは「ちいさいものいろいろ」のページです。
子どもの宝物箱をひっくり返したみたいに色とりどりの素敵なものがたくさん並んで、何度眺めても飽きません。タンポポのたね、ガムドロップ、きいちご、かいがら、とげ、はね、かみふぶき、おちゃのはっぱ、ペン先、ゼリービーンズ……。
子どもは目をきらきらさせるでしょうし、大人は子どものころのワクワクした気持ちに戻れます。
英語だけでなく日本語を学ぶにもオススメの一冊です。
(絵本ナビ編集部)
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