どんなにちっぽけな生き物でも、一生懸命に生きているのだ。
教会の天井の隅に、2匹のくもの親子が住んでいました。今夜はクリスマスイブ。人間たちは大掃除を始めました。
そして、大きなもみの木が運び込まれ、素敵なクリスマスツリーが出来上がりました。
きれいに飾られたツリーを見て、親子ぐもはうっとりしました。
2匹は、もみの木に移り、つるしてあるものを1つ1つ見て回りました。
おじさんが入ってきたので、慌てて2匹は逃げました。
するとおじさんは、「こんなにくもの巣をはりめぐらしおって。
いたずらぐもめ、どこにおるんじゃ!」と叫びました。
おじさんがいなくなった後、2匹は糸を外そうともみの木に戻ろうとしましたが、
今度は、飾りつけをした学生さんたちが戻ってきてしまったのです。
子ぐもは悲しくなり、涙をぽろぽろとこぼしました。そして、神様にお祈りを捧げたのです。
果たして神様は子ぐもの祈りを聞き届けてくれるのでしょうか。
親子愛の深さと反省することの大切さ、そして悔い改めようとする者に救いの手を差し伸べる
神の慈愛の尊さについての教えが込められた、日本のアンデルセン、久留島武彦の絵本化第2弾!
続きを読む