しろいぬ城の中から、どんぐり山にあがるあやしいけむりを見つけたとのさま。
「どんぐりにんじゃよ。どんぐりやまを しらべてくるのじゃ」と言いつけます。
どんぐりの笠をかぶり、体は三角形のどんぐりにんじゃ。
「にんぽう はやがけのじゅつ」でスタタのタ。
あっというまに山中で、ひげねこざむらいたちが集まって悪だくみをしているのを見つけます。
なんとひげねこざむらいたち、大砲を囲んでしろいぬ城を攻める相談中。
どんぐりにんじゃは、とのさまに知らせようとしますが、お腹が「ぐう〜」と鳴って見つかっちゃった!?
どんぐりにんじゃ、どうする?
たった一人でいろんな「わざ」を繰り出してたたかう、どんぐりにんじゃ。
敵は、焼き芋やら、抜き身の刀やらを持って、どんぐりにんじゃを取り囲みます。
ん? 焼き芋?
あやしいけむりは大砲のけむりじゃなくて……じつは焼き芋のけむりだった!
ストーリー展開は忍者物らしいのですが、あちこちクスッと笑えて、それがまた楽しい絵本です。
つぶらな黒い目がかわいいどんぐりにんじゃ。
悪そうな目つきのひげねこざむらいたちと大砲。
場面展開がとってもユーモラス。
大砲にもちゃんと目があって、どんぐりにんじゃをにらみつけるんですよ!
どんぐりの形をした忍者、「どんぐりにんじゃ」シリーズ第2弾。
手裏剣のかわりにどんぐりを武器につかうどんぐりにんじゃ。
次はどんなふうに敵とたたかうのかな?
子どもたちが大好きな「どんぐり」と「にんじゃ」の組み合わせが心憎い。
シリーズで読みたい、続編が気になる絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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