父さんを守りたいんだ。変わりゆくインドに生きる父と息子、感動の物語。
1947年、インド分離独立の前夜。おだやかな市場町に暮らす人々の生活は一変しようとしていた。病にむしばまれ、死を目前にした父。息子ビラルは、親友たちの助けを借りて、ある嘘をつくことを決意する。父さんのためなら何だってできる――ビラルの想いは、やがて周囲の大人たちを巻き込んでいく。苦しみながらつき続けた嘘がもたらしたものとは? ウォーターストーン児童図書賞最終候補作品。
――ビラル、話しなよ。なんでもかんでも自分ひとりで背負うのはダメだ。オレだって助けるけど、ほかの人だって助けてくれる。(親友サリーム)
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