黄色や赤やだいだい色に染まった秋のお山。
ここは「たにの ひろば」、森の鉄道のまんなかの駅です。
赤いつみつみ電車「やまのひろば」行きは、みんなを乗せて出発します。
すると、キキキー!急停車です。どうしたのでしょう。
「おいそぎのところ もうしわけありません。
かきもぎ ていしゃ いたします。」
・・・え、かきもぎ停車!?
確かに電車の窓の外は柿の木でいっぱい。
みんなは一旦外に降り、持っているかごやリュックに柿を思い思いにつめこんだ後、
また電車に乗車します。
こんな楽しい電車、聞いたことない!!
今度は「くりひろい」停車、さらには「きのことり」停車。
みんなのかごもリュックも電車も山盛りいっぱいです。
そのまま山の中を走っていくと、遠くにもくもくの煙が見えてきて・・・?
「薫くみことかとうようこのあかいでんしゃ」シリーズの秋のお話は、目にもお腹にも刺激的。乗客のみんなの楽しそうな顔といったら。どんな会話をしているのか、想像するだけでもワクワクしてきます。もし、こんな電車が実際に走っていたら、絶対乗りたいですよね。
小さな子から楽しめる、穴あきしかけつきの電車絵本です。
それにしても、煙の正体はなんだったのでしょうね。読んでからのお楽しみ!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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