ある日、おにたくん一家が人間の町にやってきました。おにぎり屋さんのお父さんは、おいしくて元気が出るおにぎりをもっとたくさんの人に届けたくて、雲の上からやってきたのです。
「おにの おにぎり にーぎにぎ はっ!
パワーを こめて にーぎにぎ はっ!」
近所の園に通うことになったおにたくん。緊張してなかなかみんなとお話できません。でも、お父さんが作ってくれたおにぎりのお弁当を見たみんなが、興味津々で集まってきました。そこで、おにたくんはお父さんに、山登りの日にお友達と一緒に食べるおにぎりをたくさん作ってくれるようお願いします。
山登り当日、お父さんは張りきっておにぎりをたくさん作りました。ところが、用意したおにぎりは……。お父さんの勘違いにおにたくんは、がっかり。子どもが喜ぶと思ってがんばった時に限ってなぜかこういうことが起こってしまうので不思議ですよね。
でも、お父さんは落ち込んでなんかいられません!早くおむすびを作らなければ!こうしてお父さんは誰も見たことがないような特別なおにぎりを作って山の頂上へと届けました。それを見た子どもたちは大喜び。
いったいどんなおにぎりだったんでしょう。予想が当たっても当たらなくても、楽しいシーンが待っていますよ。
(近野明日花 絵本ナビライター)
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