子どもはみーんな大好きなガチャガチャ。
いったい何が出てくるのか気になりますよね。
縦開きの絵本を開くと……まず「おべんとうばこ」と書かれたピンクのチャガチャが現われます。
「ガチャガチャ まわすの だあいすき。せーの! ガチャガチャ」……。
「ぽん!」と飛び出したのは、クマの顔のお弁当箱!
ほかにも鬼やうさぎの顔、車の形や、ハート形のお弁当箱。
「どのおべんとうばこにしようかな。すきなおべんとうばこをえらぼうね」ですって。
お次はリュック。
「せーの! ガチャガチャ」……「ぽん!」
出てきましたよ、いろいろなリュック。
「どのリュックにしようかな。すきなリュックをえらぼうね」
これはもう、子どものまじめに悩むかわいい横顔を見られること間違いなし。
わが家では4歳の息子が「怪獣もかっこいいな。でもカエルさんがかわいいから、カエルさんのリュックにしようかなあ」と悩んでいました。
「ガチャガチャ」とハンドルを回すたびに、色とりどりのおやつが、ぽん!
水筒が、ぽん!
あれれ、ちょっと怖いものも、ぽん!と出てきた。
最後は思わぬ大きなものもぽん!と出てきて……。
やわらかい蛍光色が魅力的な絵は、『ぱかっ』や『さかながはねて』などの絵本で、あたたかみのある切り絵を見せてくれる森あさ子さん。
文はテレビ番組制作や図書館勤務経験があり、『うれないやきそばパン』や『ようかいでんしゃ』など多数の作品を発表しているナカオマサトシさん。
おふたりの初タッグ作品です。
ガチャガチャ好きな親子にはたまらない1冊。
そして「こんなガチャガチャあったらいいな〜」と夢がふくらむ絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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