広告の帯に「初々しいふたりと すこし疲れたふたりに」とあります。
世界は、「ふたり」から始まります。それまで「ひとり」だった男と女が結ばれて「ふたり」になり、
家庭をつくり次代に送るというのが、この地球上、どこの国でも原初からくり返されてきた、いのちの営みです。
「ふたり」は他人どうし。そのふたりが相手をいたわり、励ましあう仲良しなら、自ずとやさしい気持ちが生まれます。
「祝婚歌」という詩は、こう始まります。
二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
(中略)
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
吉野さんはこうも語っています。
「絶対者がふたり出たのでは、すぐ戦争になります。
そこに、エゴイズムを相対化する精神がなければ、社会は争いの場にしかなりません。」
どこかの国に、そんな絶対者がいますね!
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