「いーよ」しか言わないやさしいイーヨと
「やーよ」しか言わないひねくれもののヤーヨ。
ふたりはとても仲良し。
一緒のお家に住んで
庭でたくさんのお花を育てています。
ある時、お花をもらいに動物たちがやってきました。
ヤーヨはもちろん「やーよ!」と言って追い払います。
イーヨはもちろん「いーよ!」と言ってお花をあげます。
すると、お花をもらいに次から次へと動物たちがやってきて
あっという間にふたりのお庭のお花はなくなってしまいました。
「イーヨのおひとよし。もうやーよ!」
そういうと、ヤーヨは怒って家を出て行ってしまいます。
心のやさしいイーヨはどうしたらいいんでしょう?
ひねくれもののヤーヨは本当にひねくれものだったのでしょうか?
まったく正反対のふたりが繰り広げるちょっぴり考えさせられるお話。
可愛らしいお花たちが咲き乱れる中に佇む印象的なイーヨとヤーヨ。
台詞がそのまま名前となった対照的なふたりをチャーミングに描いたのは、イラストレーターのささきまゆさん。
この絵本と同時発売の『ちょっとまって』の2冊が、絵本としては初めての作品になります。
「いーよ」ばっかりでも「やーよ」ばっかりでもだめなんですね。
大人にも思い当たるふしがありちょっと気にかかるこのテーマ、子どもはどう感じるか気になる絵本です。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
続きを読む