はなちゃんは朝から「コンコン くしゅん」が止まりません。すると「わたしのでばんよー!」ぴゅーんとますくちゃんが飛んできました。
はなちゃんのお顔にぺたりとついたますくちゃん。でも「わたし、ますくいらなーい。あそぶときじゃまだもーん」とマスクをぽーいとしてしまいます。ますくちゃんはなぜマスクをしないといけないのかをはなちゃんに伝えます。
今、感染症予防のために、小さい子どももマスクの着用を求められる場面は多いでしょう。マスクの重要性を子どもに理解させるのに、親や保育園幼稚園の先生も、きっとご苦労されているはずです。ここでは、なぜマスクが必要なのか、正しくマスクをつけるにはどうしたらよいかが、子どもにもわかりやすい言葉とイラストで、丁寧に説明されています。巻末には「ますくちゃんのおねがい!」があって、守るべきルールがきちんとまとまっているので、子どもたちに伝えるのに役立ちそうですね。
作者のよこみちけいこさんは『ひみつのたからさがし』(ポプラ社)『かあさんのまほうのかばん』(童心社)などの絵本作品の他、紙芝居の脚本も多く手掛ける作家さんです。
「ちょっとじゃまだけど……。おともだちにうつったらいやだもん!」はなちゃんは、マスクの重要性をしっかり理解できたようです。みんなが元気に過ごせるように、ますくちゃんとがんばろう!ますくちゃんの「出番待ち」が多くなる世の中が、一日も早くやってきますように……。
(出合聡美 絵本ナビライター)
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